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1457 プロローグ 白い帽子 [詩・エッセイ]


小説「神田神保町」の第一稿が出来上がったので、

記念にプロローグだけ掲載します。


「プロローグ・白い帽子」


フリルの付いた白い帽子は

まるで白鳥が舞い降り立ったかのように

河で遊んでいた

僕の目の前に降り立っていた

見上げると

屋根のある橋の上に

歳も小五の僕と同じくらいなら

背丈も同じくらいの女の子が

二人並んで立っていた


二人とも清楚なワンピースも同じなら

たぶん

白い帽子も同じものなのであろう

一人は被り

もう一人は被っていなかった


帽子を被っていない方の女の子は

白い帽子が落ちる方向を見定めてから

河原に向って走り出し

僕も

拾った白い帽子を手渡そうと

素足で水を切りながら

河岸に向って歩いた


僕は

河岸に這い上がり手渡そうと待っていたら

近付いて来た女の子は

夏草に足を取られて つんのめりながら

河の中に落ちそうになった

僕は慌てて

女の子を抱きとめた


僕の両腕の中にある女の子は

この里では見たこともないような

スラリとした長い脚に

白く透き通った白い肌

黒目勝ちの大きな瞳に白い歯の

美しい少女であった

僕は

その都会の女の子の美しさに圧倒されていた。


その女の子は囁いた


「河に落ちそうになったところを助けてくださり、

ありがとう、

帽子も拾ってくださり、

ありがとうございます」


都会的な美しい少女に

礼儀正しく挨拶されたのに

僕は

田舎の少年らしく

しどろもどろだった


あれは

はるか遠い日の

わたしの初恋

あのドキドキした胸のときめきを

わたしは忘れない




nice!(57)  コメント(23) 

nice! 57

コメント 23

oko

爽やかな風の吹く様な
お話ですね・・・・
by oko (2018-06-10 08:49) 

未来

okoさんへ
ありがとうございます。
何事においてもそうなんですが、
没頭できるものがあって仕合せだと思っております。
by 未来 (2018-06-10 09:04) 

yakko

おはようございます。
爽やかな出だしですね。続きが楽しみです(^ ^)
by yakko (2018-06-10 10:21) 

タカタカ

分かるな様な気がする、こんな僕にも初恋はありましたから
爽やかなお話で少し格好のよいお話し僕の悪がきの頃とは
随分違います、都会の子の様子もよく伝わりいいお話かと
未来さんとは同年代子供の頃の思いではいつまでも
忘れないものですね・・・
by タカタカ (2018-06-10 10:30) 

hatumi30331

初恋のあの気持ち〜
あの頃の思いが物語りになって行くのかな?^^

母は、元気です。
歩いて行ける所になったので、散歩のついでに寄れて楽になりました。
by hatumi30331 (2018-06-10 11:21) 

mimimomo

こんにちは^^
素敵な思い出。この後どんなストーリーが待っているのかしら。わたくしも
田舎育ち。都会に憧れていました。「東京から越してきた人らしいよ」などと
転校生のことを噂し合った無邪気な小学校時代を思い出します。
by mimimomo (2018-06-10 12:04) 

未来

yakkoさんへ
ありがとうございます。
このプロローグを、これにするか、
神田神保町にするか迷いましたが、
この、白い帽子に決めました。
by 未来 (2018-06-10 16:39) 

未来

タカタカさんへ
これは小説ですので・・・?
現実の僕では、とうていこのようにはいきません。
ほんと、初恋だけは忘れられないものです。
だけど、初恋はほろ苦いから良いのかもしれませんね。

by 未来 (2018-06-10 16:45) 

未来

natumi30331さんへ
幼い頃の初恋は心の底に焼き付いていて、
何時まで経っても忘れられないものですね。

お母さんが傍に居られて、
一緒に散歩できるなんて羨ましいです。
by 未来 (2018-06-10 16:50) 

未来

mimimomoさんへ
このプロローグに続いて、
一転して、
悲惨な目に遭い東京を逃げ出すところから始まるんです。
都会から田舎に来る人は、
眩しく見える物なんですね。
by 未来 (2018-06-10 16:54) 

侘び助

少女時代・・・それは戦争と終戦・・・
食糧難にあえいだ時代、大阪から集団疎開できていた児童
その中に輝く美少女がいました。戦争が終わりその美少女
OSKの中で黑O沙O子の芸名のスターに・・・
暗い思い出・・・楽しい思い出・・・一杯の少女時代
by 侘び助 (2018-06-10 17:32) 

リュカ

第一稿ができあがったのですね^^
甘酸っぱいプロローグ。
楽しみです♪
by リュカ (2018-06-10 20:15) 

ニッキー

初恋・・・その言葉だけでなんとなく甘酸っぱい
ちょっとセンチメンタルな気持ちが思い出されます( ^ω^ )
タイトルの「神田神保町」を見た瞬間に、
たまたま今日行った神保町の街並みが浮かびました=(^.^)=
雨が降ってましたが、古書街やカレー屋さんは大人気でした^^
by ニッキー (2018-06-10 22:20) 

未来

侘助さんへ
侘助さんの人生は、今の若い人たちが経験できないような
波乱に満ちたものだったのですね。
その人生経験が、
侘助さんの人生を豊かにしているのではないでしょうか。
苦労はされても、
今の若い人たちよりは仕合せだったのではないでしょうか。
by 未来 (2018-06-11 05:07) 

未来

リュカさんへ
ありがとうございます。
神が降りて来たとでもいうのでしょうか?
一気に書き上げてしまいました。
推敲しないと読めたものではありません。
これから、じっくりと仕上げたいと思っています。
by 未来 (2018-06-11 05:13) 

未来

ニッキーさんへ
神田神保町は、
本好きなものにとっては聖地のようなものですね。
ニッキーさんのコメントだけで、
その情景が浮かんでくるようです。
気軽に、
神田神保町に行かれるニッキーさんが羨ましいです。
by 未来 (2018-06-11 05:18) 

旅爺さん

いいですね~!”
このような物語は自分も幼い頃を思い出します。
この先どのように進展していくんだろう~?。
by 旅爺さん (2018-06-12 16:10) 

未来

旅爺さんへ、
ありがとうございます。
誰にでもありますよね、こんな体験は、
それを膨らまして物語にしてみました。
歓んでもらえるような小説に成ったら良いのですが?
by 未来 (2018-06-12 20:26) 

きーちゃん2

初恋って、誰の心にも美しくもほろ苦い思い出ですね。「実らない恋」だからこそ、そう感じるのでしょうね。もう次の展開が楽しみになってきました^^。
by きーちゃん2 (2018-06-13 05:09) 

未来

きーちゃん2さんへ
ありがとうございます。
私はこの歳になっても、畑に行って野菜を作る事と、
小説を書くことが生き甲斐のようになっています。
この二つの事をやっていると、何時も思うのです。
僕は仕合せだなぁと。
by 未来 (2018-06-13 12:17) 

くるめっち

こんばんは☆
誰もが経験する初恋の切なさと優しさを思い出させる、素敵なプロローグに感動しました。
実は、私、神田神保町の近くに長い間住んでいたので、その意味でも懐かしさを感じています。もう、30年ほど前ですが(笑)
by くるめっち (2018-06-17 00:57) 

未来

ぐるめっちさんへ
読んでくださったばかりか、
とっても嬉しいコメントをいただいて感激をしております。
ありがとうございました。
神田神保町に住んでおられたとか、
本が好きなものにとっては、
神田神保町は聖地のようなもの羨ましい限りです。
そんな憧れが題名として使わして貰いました。
今後とも宜しくお願いいたします。

by 未来 (2018-06-18 11:58) 

ミントパパ

ご無沙汰いたしました。
未来さんがコメントで書いておられるように、神保町は本好きにはたまらない場所ですね。
未来さんとネットで出会ったのも神保町がちょっとだけ関係しています。

by ミントパパ (2018-07-09 05:56) 

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